【web sandy special interview vol.1】One Teaspoon デザイナー 、ジェイミー・ブレイキー

Fashion

 

弊誌のラバーズブランド「One Teaspoon / ワンティスプーン」

’70、’80、’90のヴィンテージウエアやROCKなムードでオーストラリアブランドをリードしてきたブランドだ。

Sandy mag vol.1では、裏表紙から始まり、ほぼ毎号シーズンのニューアイテムを掲載させて頂いている。

 

 

初めてワンティスプーンに触れたのは2013年。

オージーブランドがブレイクし始められるその時に別の雑誌の仕事で、デザイナーJamie Blakey / ジェイミー・ブレイキー にインタビューする機会を頂いた。

その時の彼女は大注目の若手気鋭デザイナーで、鳥の首にチェーンがネックレスのように巻いてあるブランドアイコンがエッジーで印象的だった。

既成ブランドに興味のなかった時期に彼女が手がけるデニムや布帛のアイテムを手にして、

その独特なくすんだ色合い、海ブランドでいて反骨的なクールさ、その中の女性らしさに一目で惚れた。

昨年2019年のGREENROOM FESのワンティスプーンブースに来日すると耳にし、彼女に会いに行く。

時を経て結婚し、3人の子供に恵まれながら今も尚、新しいプロダクトやプロジェクトをリアルな自然体でつくり出しているビーチクリエイターの彼女の貴重なインタビューをご覧ください。

Sandy (以下S):ワンティスプーンのブランドコンセプトを教えてください。

JAMIE (以下J): ストリートスタイルブランド、いい時間を過ごせるブランドです。

パーティーしてても、サーフィンしてても、友達と一緒にいても、楽しんでいるブランド。

嬉しい事に、イイデザイン、よく考えられたディテールのレベルの高さが尊敬されています。

あなたの持っているラグジュアリーにも合わせることができるカジュアルスタイルを実現できるの。

どう見せるかだけではなくて、どう感じさせるかを大事にしてるわ。

着ることによって、クールに感じさせることが私たちの目的。

ワンティスプーンという名前の裏には人生の予想外なことや矛盾を表しているのよ。

 

S:ジェイミーの出身地、家族についてを教えてください。

J:私はオーストラリアのイーストコーストの北側、ゴールドコーストから車で2時間ほどにあるサンシャインコースト出身。学校を卒業してすぐにシドニー北部のビーチに越してきました。そこで夫に出会い、今では彼と3人の子供と暮らしているの。

私たちはこの場所が大好き!

私の両親はファッション業界出身ではありませんが、母と祖母、曾祖母が私にパターンの引き方、裁縫を教えてくれました。同じようにこの伝統を子供達に受け継ぐことが私の責任と思っているわ。

 

 

 

S:ワンティースプーンがビーチガールに愛されている理由は何と考えていますか?

J:私自身が毎日、海岸沿いの暮らしにインスパイアされているので、海を好きな女の子に愛されるのは、とても自然な事だと思ってます! とても嬉しいわ!!

 

S:あなたもサーフィンをしますか? 

J: もちろんサーフィンもビーチも大好きです。ビーチは私たちの暮らしそのものです!

私たちは海を愛しています。子供達も同じようにサーフィンが大好きなので、天候に関係なくほぼ毎日のようにビーチに遊びに行きます。

夫はサーフ業界で働いていてWSL(World Surf League)のコメンテーターをしているのよ。

オーストラリアのアバロン、ウェールビーチ、パームビーチなど地元のビーチもありますが、長い休みになると出かけるYamba(ヤンバ:オーストラリアの知る人ぞ知るサーフポイント)の海もお気に入りです。

S:ヤンバはどういうところが素敵ですか?

J:ヤンバはとても特別な場所です。7つの海に囲まれているので、どこか一つはパーフェクトなウェーブコンディションが見つかるし、全てのビーチが本当に素晴らしいの。

小さな海岸の田舎町なので混雑することもなく水はとてもきれいで、クジラ、イルカ、魚、亀、エイ…多くの美しい海の生き物たちが暮らしています。

地元の人々がビーチに心からリスペクトを持ち生活しているので美しさがとてもよく保たれています。

好きが高じてヤンバの「BLACK ACE /ブラック エース」という施設をプロデュースしたの。

ワンティスプーンの世界観を感じるクールなファニチャーの空間よ。

♠️Black Ace Instagram : @_theblackace_

 

S:  ビーチがあなたに与えるものは? 

J:ビーチは私に、心のバランスをとるための空間を与えてくれます。

新鮮な空気の中で息をして、子供達が自由に遊ぶのを見るととても幸せな気分になります!

たとえ1日20分だとしても、忙しい日々の生活を忘れ心を落ち着かせることが出来るの。

S: 初めてビーチに行った時のことを覚えていますか?

J:  小さすぎてはっきりとは覚えてはいませんが(笑)  海で遊ぶ赤ちゃんの頃の自分の写真を持っています!

初めてサーフィンをしたのは13歳の頃。ヤンバは一番好きなサーフスポットです。

趣味としてサーフィンをするのが好きで、ヤンバではいつでも穏やかな波を楽しむことが出来ますよ。

 

S:私たちのサーフガールのトリップをベースにしたvol.7では「Sister hood &Sea Star」海とシスター(姉妹)をテーマにしました。あなたにもそのような女友達はいますか?

J: もちろんいます! 一緒に子供達を育て、いつでも互いに助け合い暮らしています。歩いて会いに行ける距離に住んで、働いて、お誕生日を祝い合って、最高に楽しい毎日を送っています。

そのことが私たちを満たしていますし、私たちだけでなく子供たちも同じように特別な絆を子供の間で築いています。彼ら全員がお互いを本当に大好きなんです!

彼女たちがいなければ私は生きていけません。私は本当にとてもラッキーね!

 S:そんな友人達と過ごしたあなたの去年のバースデーの思い出を教えてください。

J:  カバリタビーチのHalcyon Houseに行きました。

天気も最高に良かったので、たくさん泳いで、乾杯して、素晴らしい時間を過ごしたわ!

もうずっと長い間一緒にいる私の仲間みんなを連れて、彼らを祝いたかったんです。

私の為のパーティではなく、彼らが私の生活においてどれだけ大切かということをただ伝えたかったの。

それが実現できて本当に良かった。

 

 

S: この夏、初めてサーフィンに挑戦しようとしている日本の女の子に何かアドバイスはありますか?

J:最初から(1000の波をつかむほど)上手に波にのるためプレッシャーを感じないで、ただ水をかいて心地良さを感じて、そんな状況を楽しんでみてください。

もし出来るなら、たった30分だけでも毎日海に遊びに行って海を知ってみて。

今でも13歳の私がいつも今の私にこうアドバイスしてくるの、

「とにかく深く、一生懸命にパドルすること。そうでないと波と仲良くなんてできないよ!」って(笑)

 

 

 

S:あなたのデザインには独創的でカッコイイ強さもありつつ女性らしさもあります。影響を与えるものって?

J:ありがとう。そうね、意識的なものとしては色、素材、時代、映画、音楽、

潜在意識としては家族、友達、まわりの環境ね!

 

 

S: 最後にSandy読者へ一言

J:自分がいちばん最初にいいと思ったアイディア(PlanA)に進むこと!

なぜかというと第二のプランはいつも良くない。もし上手くいかなかったら、新しいアイディアを考えること(PlanA)!

自分のプランニングや決断には柔軟になること。

日々のことを受け入れて、呼吸する。

全てに感謝して、期待はしないこと。

そして、いつも自発的であること。

それはあなたが興味・好奇心を持ち続けるためだけではなく、あなたの周りも元気にするから!

 

On a focussed level:  Colours, Raw materials, Eras, Movies, Music, 

 On a subconscious level, My family, my friends, my surroundings!!

 

 

 

2013年のインタビューを振り返る。彼女にワンティスプーンの誕生のきっかけを問うと、

「自分が好きなデザインの服が欲しかったから始めたの。今あるもので “心からこの服が好き” と思える物がどこにもなかったから自分で作ったのよ。」と答えた。続けてアイコンやモチーフになっている「鳥」についてを尋ねると、

「彼らは上空からすべてを見守っていて、とても自由きままに飛んでいる。自由はイイわね。でも時には首輪でもつけてあんまり遠くにいかないようにする事も大事かもね。」と笑った。

 デザインインスピレーションやファッションについては、特別に何からっていうのはなく、「すべては心の赴くまま」。自分にとってのファッションはGOOD FEELINGって事だけとも語った 。

あれから7年。ブランドとしてデザイナーとしてのキャリアも確固たるべきものになり、

そして彼女家族を持ち女性としても充実した日々を送っている。

GREENROOM FESTIVALのブースで会った際も温かく優しく柔らかく、心地良いムードで迎えてくれた。

「カッコイイものをつくる人は心からしてカッコイイ」

無駄に小難しい小賢しい言葉や表現など要らないのだと今尚、改めて想う。

感じるままに、自由に、そして人を大切にしているワンティスプーンやジェイミーにこれからもフォーカスし続けたい.

 

IG:https://www.instagram.com/oneteaspoon_/

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Special Thanks to:JACK of ALL TRADES 

Interview & Text :Reina Shirasaka

 

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